神前結婚式の創始
人生における最も重要な儀式である結婚式。我が国古来の伝統と美風を継承した神前結婚式こそ、日本で生まれ育った私たちにとってふさわしい結婚式といえるでしょう。
現在広く行われている神前結婚式の歴史は、明治33年、当時の皇太子殿下(後の大正天皇)と九条節子さま(後の貞明皇后)の御結婚の礼に始まります。宮中の歴史において初めて皇居内の賢所のご神前で行われた御婚儀の御慶事を記念して、東京大神宮では一般の人々に向けた神前結婚式を創始し、以後その普及に力を注いでまいりました。それ以前の結婚式は家庭で行うのが通例だったので、ご神前で厳粛かつ神聖な儀式を行うことは、画期的なできごととして人々の関心を集めたのでした。
大正元年に発表された夏目漱石の有名な小説『行人』にも、日比谷大神宮(現在の東京大神宮)における結婚式の様子が克明に描かれております。
東京大神宮の神前結婚式
神職、巫女、楽人たち総勢13人が心を込めてご奉仕する東京大神宮の神前結婚式。雅楽の調べの中でくみ交わされる三献の儀、そして巫女による祝いの舞「豊栄舞」「豊寿舞」。とりわけ「豊寿舞」は、かつての伊勢神宮祭主・北白川房子さまから賜った祝婚歌の調べで舞う、東京大神宮ならではの優美な舞です。
神前結婚式創始の伝統と誇りを受け継いだ東京大神宮の荘厳な結婚式は、ご参列の方々の心にも生涯深く刻まれることでしょう。
神前結婚式の式次第
神職と巫女に導かれ、新郎新婦と両家の家族が境内を歩いてご神前へ向かいます。
雅楽の調べが響く中、厳かな婚儀が始まります。
神職が祓詞を奏上し、新郎新婦及び参列者全員のお祓いを行います。
斎主(中心となって婚儀を司る神職)が祝詞を奏上し、結婚のことを申し上げ、末永い幸福を祈ります。
大中小の三つ重ねの盃に御神酒を注ぎ、新郎新婦がくみ交わす「三三九度」とも呼ばれる儀式です。
夫婦の契りを結びます。
菊の花を手にした4人の巫女が、新郎新婦の門出を祝して舞を奉納します。
別名「乙女舞」ともいわれる優雅な舞です。
新郎新婦がご神前で誓いを立てる儀式。
神さまのお導きで出会えたことへの感謝や結婚の誓いなどが記された誓詞を読み上げます。
感謝と祈りを込めて、「玉串」と呼ばれる榊の枝をご神前に奉納し、「二礼二拍手一礼」の作法で拝礼します。
夫婦の絆の証として、お互いの左手薬指に指輪をはめます。
もともとは西洋の習慣ですが、時代に合わせて取り入れられました。
子孫繁栄の象徴である蝶の装束をまとった巫女が舞う、東京大神宮独自の舞。
かつての伊勢神宮祭主・北白川房子さまより賜った祝婚歌の調べにのせて舞います。
両家の親族をはじめ参列者全員で「おめでとうございます」の発声と共に御神酒をいただき、結婚式はお開きとなります。
披露宴会場
東京大神宮マツヤサロンでは、多彩な披露宴会場をご用意しています。
ご希望に合う会場をお選びください。
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加賀百万石の旧前田侯爵邸を移築した重厚感あふれる一室。
気品に満ちた会場で印象深い祝宴が叶います。 -
白を基調とした上質な空間で、さまざまなコーディネートが楽しめる人気の会場です。
ワンフロア貸切も可能なのでプライベートなパーティーを演出できます。 -
和モダンな雰囲気の会場は、和装も洋装も映える魅力的な空間。
陽光が降り注ぐ大きな窓からは社殿と豊かな緑が望めます。